Dien bien phu

実際のところ教師になった理由なんて、よくわからないのですが、前の会社を辞めた理由ははっきりとしているんですよね。


全てのベトナム人に、純粋さがあるのかと言われると分かりませんが、少なくとも、全ての経済的事情について無知だったという点では、僕が接したベトナムの人は全員が純粋さを持っていました。確かに、お金欲しさに万引きをするような奴もいましたが、下記の事情を鑑みるといたしかたないという気もします。


我々は、その純粋な人たちから「搾取」していたんですよね。また、その仕事に関わっている人もいるので、深くは言えませんが、法には触れないように、でも、とても残酷な方法で彼等を締め付けて、賃金の中間搾取をしていたんですよ。


薄々、気がついてはいたんですが、二年目の夏にそのことをはっきりと聞きました。我々は、多きな悪に手を貸していたのですね。知らないうちに。


純粋さを傷つけながら、お金を得て暮らしていたんだ。


この本を読んだ時、改めてそのことを思い出させられたのです。喉元過ぎればじゃあないんですが、我々は人の純粋さを傷つけながら、それで生活していることが往々にしてあるのです。それは、このようなわかりやすい、見えやすいパターンだけではなく、知らず知らずのうちにしていることがあるんです。


また、興味があるひとは言ってください。